100万人目
昨日は朝から夕方までアルバイトに行った。
後輩の男の子が、「今日100万人目のお客様来ますよ」と教えてくれた。確かにレジのレシート番号が999900番台に近づいていた。今まで気付かなかった。
「100万人目になったら、レジ画面に花火が上がるんじゃないか」なんてくだらないことを想像した。同い年のMくんは、もう上がる時間なのに100万人目を見るために無駄に40分も残業していた。なんてかわいいんだ。
ついにあと2人になった。後輩のSちゃんとレジ画面の写真を撮った。こんなにお客さんが早く来て欲しいと願ったことはない。
100万人目は常連のあのかわいいおじさんがいい、だのなんだの言っていたら、ついに100万人目のレジ打ちの瞬間が訪れた。わくわくして4人でレジ画面を見つめる。
「000001」
なんとなく予想はしていた。だってもう一文字入りそうな隙間なかったんだもん。
ひとしきり4人で笑ってがっくりした後、さっきまでの興奮が嘘だったみたいにMくんは打刻をし、それぞれの業務に戻る。
あーあ、楽しかったな。